家と財産を守るための〜不動産の相続対策
家と財産を守るための〜不動産の相続対策
文書作成日:2026/05/20
実家を相続して売却する場合の一連の流れを教えて

実家を相続して売却する予定です。相続から売却までの一連の流れを教えてください。

Q
今月のご相談

 独居の母が亡くなり、相続人は私と妹です。母が所有していた実家があるのですが、ともに持家に住んでいるため今後の利用予定はなく、売却することで意見は一致しています。この場合、相続から売却までどのように進めていけばよいか分かりません。教えてください。

A-1
ワンポイントアドバイス

 遺産分割協議から始め、売却活動を経て、引渡し等を行います。一般的な流れについては、詳細解説にてご確認ください。

A-2
詳細解説
1.相続開始から不動産売却までの一般的な流れ

 相続する財産の中で不動産がある場合の、遺産分割から不動産売却までの一般的な流れは、次のとおりです。

@ 遺産分割協議

相続人全員で不動産を相続する人を決め、遺産分割協議書を作成します。

(※)遺言により不動産を相続等する人が決定する場合もあります。

A 相続登記

不動産を相続する人が決まったら、法務局で所有者変更の相続登記を行います。

不動産に関する権利は、登記をしなければ第三者に対して主張(対抗)できないことになっています(民法第177条)。
相続した不動産を売却する場合、相続人は自らが所有者であることを買主に主張する必要があるため、登記名義の変更を行う必要があります。また不動産の登記は、実態(真の権利関係)を反映する必要があり、原則として被相続人から買主への所有権移転は直接行えないことからも、相続登記は必要となります。

(※)相続人は、不動産(土地・建物)を相続したことを知った日から3年以内に法務局へ申請(相続登記)する必要があります。この期間内であれば売却活動中や不動産売買契約締結において完了している必要はありません。ただし、登記名義の変更は、相続人が所有者であることを裏付ける証拠になるため、売却すると決めたときは、速やかに相続登記を行うことをお勧めします。

B 売却活動

一般的には、不動産仲介業者に対して売却の仲介を依頼する、あるいは、不動産買取り業者に直接買取りを打診する方法等が挙げられます。不動産買取り業者への売却は、短期間かつ不動産の引渡し時期を自由に設定できる等のメリットはありますが、仲介で売却するケースに比べて売却価格が低く抑えられがちです。早期売却を希望されないのであれば、まずは、不動産仲介業者への依頼をお勧めします。
買主との間で、売買価格を含めた諸条件がまとまると、相続人である売主と買主との間で不動産売買契約を締結します。

C 不動産引渡し・所有権移転登記

売買代金の受領と同時に、不動産の引渡し及び買主への所有権移転登記を行います。

(※)相続登記が完了していなければ、不動産の引渡し及び所有権の移転登記を行うことはできません。

2.税金の申告

 ご実家を売却し所得税や住民税が発生する場合には、原則、確定申告を行うこととなります。
 この場合には、一定の要件を満たせば「被相続人の居住用財産を譲渡した場合の3,000万円(2,000万円)特別控除の特例(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)」を適用することができます。
 要件を満たすかどうかは、国税庁ホームページにあるチェックシートを用いて判定すると便利です。

 なお、実際の売却にあたって、建物を取り壊して更地にして売却する場合などでは、上記とは異なるアドバイスを受ける場合があります。売却活動を依頼するタイミングで不動産仲介業者等の専門家に相談し、相続した不動産の最適な売却方法等についてアドバイスを求めることをお勧めします。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。


お問合せ
吉田信康税理士事務所
〒164-0001
東京都中野区中野3-34-31
大橋ビル4階
TEL:03(3382)8088
FAX:03(3382)8099
WEBでのお問合せ